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《歌い手》 1964年
 写実表現を得意としていた洋画家・宮本三郎(1905-1974)。生前より定評のあったその描写力は、ともすれば技巧的ともとられかねないものかもしれません。一方で、宮本の作品を眺めるとき、平坦な背景や画面構成のあり方にも目が留まります。宮本の技術を際立たせ、さらに作品としての魅力とバランスを与えていたのは、この、フラットで装飾的な画面構成だったのではないでしょうか――本展では、そうした問いから出発して、「装飾性」をキーワードに、初期から晩年までの宮本三郎の画業を追います。
 また、生涯のうち二度の渡欧を実現し、さらに西欧の美術に多くを学んでいた宮本ですが、それは同時に、自身が「日本の洋画家」であることの意味と意義を追求することを意味していました。日本美術の特色の一つともいえる装飾性は、たとえば江戸時代の浮世絵がクロード・モネやフィンセント・ファン・ゴッホに驚きをもって迎え入れられたように、海外の画家たちにも深く影響を与えています。それが、宮本の作品世界にある種のアイデンティティとオリジナリティを与える要素であったともいえることを、数多くの作品が物語っています。
 生涯を通じて多彩な表現に挑み続けた宮本三郎。その作品世界に通底する魅力を、「装飾性の展開」という視点から探ります。



《赤松と渓流》 1935年

《蚊帳》 1939年

《死の家族》 1950年

《農夫》 1957年

《假眠》 1974年


          平成30年度第U期収蔵品展 「宮本三郎 装飾性の展開 The Deveropment of Decorative Qualities」

          □会  期   2018(平成30)年9月8(土)〜2019年3月17日(日)
          □休 館 日  毎週月曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)
                   ただし、9月17日(月・振替休日)、9月24日(月・祝)、10月8日(月・祝)、12月24日(月・振替休日)、
                   2019年1月14日(月・祝)、2月11日(月・祝)は開館。
                   9月18日(火)、9月25日(火)、10月9日(火)、12月25日(火)、2019年1月15日(火)、2月12日(火)は休館
          □開館時間  10:00〜18:00 入館は17:30まで
          □観 覧 料   一般200円(160円)、大高生150円(120円)、65歳以上、中小生100円(80円)
                   障害者100円(80円) ただし、小中高大学生の障害者は無料
                   ※介助者(当該障害者1名につき1名)は無料
                   ※( )内は20名以上の団体料金
                   ※小中学生は土日、祝休日は無料





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