当館にて、不定期で開催している実技講座。
今回は本の装画などで活躍されているイラストレーターのナカノヨーコさんをお迎えし、「イラストレーターに学ぶ線とかたち」を開催いたしました。

まずは装画を手がけられた本の原画を見ながら、「テーマ」「モチーフ選び」「描写」という創作過程がどのように行われ、作品に仕上がっていくのかを具体的にお話いただきました。

次に、実際に植物や石などを観察して、自然の複雑な形状の中に見える線や形を描きとる方法、そして切り取ったモチーフからイラストへ、イメージを再構築して行く過程を学びます。

創作過程を学んだあと、具体的な道具の扱い方を教わります。今回使用したのはアクリル絵の具。アクリル絵の具は乾燥後の耐久性が高く、塗り方によって透明水彩風や厚塗りの油絵風など、様々な技法に使うことが出来るそうです。

レクチャーを受けた後、いよいよ創作体験です。先生にご用意いただいた様々な植物、貝、鉱石の写真などを参考に、自然の中から形と色を抽出して再構成していきます。

観察する対象が同じでも、そのモチーフの描き取り方、再構成の仕方は人それぞれ。思い思いに仕上げていく様はとても真剣です。

4時間という長い講座でしたが、最後までみなさんとても集中され、お一人お一人
個性あふれるすてきな作品が仕上がりました!