一面真っ白な床・・・。
巨大な画用紙で床一面が覆われた講座室。今回のワークショップはこの画用紙一面に絵を描きます。「参加するデッサン教室」第3弾です。

光が真っ白な紙に反射して、いつもよりも講座室がきれいに見えます。
今回の講師は松岡亮さん。
松岡さんは、絵だけではなく、刺繍やインスタレーション等、多様なジャンルで制作を行っている作家さんです。

さて、今日のワークショップには、ルールがひとつだけあるそうです。それは、クレヨンを一人、一箱使いきること。
ワークショップが始まりました。巨大な白い紙とクレヨンにまだすこし戸惑い気味の参加者の方。そこへ松岡さんが、すうー、と長い線を引きました。

参加者の方々もクレヨンを手にとり、描きはじめました。
徐々に線が増え始めます。

あっという間に白い画用紙がどんどん埋め尽くされていきます。
何かを描く、というよりも衝動に任せて手が動いているようです。
描いた時の勢いが、そのまま線に表れているようです。
1時間もたつころには、クレヨンはもう小さな小さな欠片になってしまいました。


たくさんの線と、たくさんの色とが交差しています。みなさん何を想いながら、描いていたのでしょう。

ところどころ空いている穴は、参加者の方がお気に入りの部分を切り取って、絵を持ち帰った場所です。そこが、どんな色で何が描いてあったのか、気になるところです。

ワークショップの最後に松岡さんは「教えることはなにもない」とおっしゃっていました。描きたいように描きたいだけ描ききった、今回のワークショップで、とても印象的な一言でした。



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